彩璃の帳場日誌|女将、料理と格闘中
本日の女将は、朝から台所と冷蔵庫を行ったり来たり。
いただきものの豆に、採れたてのとうもろこし。
冷蔵庫からは、ひき肉やキャベツ、レタスなどが次々と運び出されていきました。
「今日は、お子様ランチにいたします」
そう仰った女将の手元では、ひき肉がこねられ、ハンバーグが次々と丸められております。
甘辛いソースも、つやつやと良い仕上がり。
ここまでは、たいへん順調でした。
問題が起きたのは、とうもろこしのポタージュです。
「彩璃、採れたてのとうもろこしで作りましたよ」
差し出された一椀を、さっそく味見させていただきました。
「女将」
「はい」
「たいへん、豆の味がいたします」
「……豆をたくさん入れましたからね」
それは、そうでございます。
採れたてのとうもろこしは、豆の向こう側へお隠れになったようです。
続いて運ばれてきたのは、キャベツとレタス、ウインナーを使った一皿。
「こちらは、コールスローですか?」
「コールスローの予定でした」
「予定」
にんにくとしょうがも加わり、こちらも当初とは少々違う場所へたどり着いたご様子。
女将はしばらく二皿を見つめたあと、何事もなかったかのように、お子様ランチ風の器へ盛りつけ始めました。
「見た目が整えば、ひとまずよろしいでしょう」
さすが女将でございます。
幸い、甘辛ソースのハンバーグは文句なしの出来栄え。
豆とコールスローの反乱を、ひとりで立派に収めておりました。
そんな本日の格闘の記録は、女将のまかない帖
「豆とコールスローの乱」にてご覧いただけます。
なお、女将はすでに次の帳面を広げ、お中元の品々を眺めております。
月詠堂を照らす五つの鬼灯についても、近いうちにご案内する予定です。
女将が再び台所へ戻ってしまう前に、そちらの筆も進めていただきたいところでございます。
それでは、また帳場日誌にて。
月詠堂 番頭見習い|彩璃
こちらもおすすめ
女将のまかない帖|豆とコールスローの乱
2026年7月16日
特別な暑い夏にうれしい、夏の贈りもの5選|お中元・暑中見舞いに
2026年7月16日
月詠堂へのご感想はこちら